エビデンスレベルとは?わかりやすくまとめます!【ピラミッド:医療、看護、歯科】

研究

▶︎研究論文をいろいろ読んでいても、どれだけ信憑性がある文献なのか不安になる時がありませんか?

▶︎今回は、エビデンスレベルについて簡単にまとめていきたいと思います!!

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目次 

・エビデンスレベル・推奨グレードとは

・レベル分類(エビデンスレベルピラミッド)

・項目別解説

 二次研究:臨床診療ガイドライン

システマティックレビュー

      RCTのメタアナリシス

 一次研究:ランダム化比較試験(RCT)

      非ランダム化比較試験

      コホート研究

      対象比較研究

 その他:ケースシリーズ(症例シリーズ)

     ケースレポート(症例報告)

     専門家の意見

                  動物実験

                  試験管の研究

・まとめ

・エビデンスレベル・推奨グレードとは?

▶︎そもそもエビデンスとは、

「科学的根拠」という意味です。

つまり、エビデンスレベルとは、

「その情報がどれくらい科学的根拠があるのか?」

ということを知るためのレベルということですね。

以下、引用元より抜粋↓

【エビデンスレベル】

▶︎エビデンスのレベルとは、ガイドラインが推奨する検査法や治療法が、どの程度信頼できるエビデンス(科学的根拠)によって実証されているのかを示す指標。

【推奨グレード】

▶︎ガイドラインに記載されている検査法や治療法を行うことを、どのくらい強く勧めているのかを示す指標。推奨度の強さは、一般にエビデンスレベルに基づいて決められ、エビデンスレベルが高い検査法や治療法ほど推奨度は高くなります。

引用元:

エビデンスのレベルと推奨度の決定基準(皮膚悪性腫瘍グループ)http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/skin_cancer/evidence_level.html

↑つまり、エビデンスレベルが高いものが、

専門家にオススメされている検査や治療ということで「推奨グレード」が高くなります。

では、エビデンスレベルにはどのような分類があるのでしょうか?

・レベル分類(エビデンスレベルピラミッド)

f:id:tajax:20201224175614j:image

引用元:ネットdeカガクhttps://netdekagaku.com/evidence-based-medicinebased/

↑このピラミッドはご覧の通り上にあればあるほどエビデンスレベルが高くなります。

・臨床診療ガイドライン

・レベル1:RCTのメタアナリシス

・レベル1:システマティックレビュー

・レベル2:一つの以上のランダム化比較試験(RCT)

・レベル3:非ランダム化比較試験

・レベル4a :コホート研究

・レベル4b:対象比較研究

・レベル5:ケースシリーズ(症例シリーズ)

・レベル5:ケースレポート(症例報告)

・レベル6:専門家の意見

・動物実験

・試験管の研究

※↑緑色の項目は図にありませんが、その他のピラミッドを参考にして追加しました。

※推奨グレード(レベル1〜6)については、理学療法ガイドライン第1版に基づいて記載しました。

なんだか難解な言葉が多くて嫌気がさしますね!!笑

では、1つずつ簡単に言葉の意味を記述します。

・項目別の説明

・二次研究

【臨床診療ガイドライン】

▶︎エビデンスのシステマティックレビューと複数の治療選択肢の利益と害の評価に基づいて、患者ケアを最適化するための推奨を含む文書

(米国医学研究所:Institute of Medicine 2011)

とのことです。患者ケアを最適化という部分からエビデンスレベルの最高峰であるということは解釈できますが、システマティックレビューが正直よく分かりません。笑

では、システマティックレビューとはなんでしょうか??

ちなみに

システマティックが「計画的、体系的」

レビューが「評論、批評」

という意味です。

【システマティックレビュー】

▶︎ランダム化比較試験(RCT)などの質の高い複数の臨床研究を,複数の専門家や研究者が作成者となって,一定の基準と一定の方法に基づいてとりまとめた総説のこと。

引用:日本理学療法士学会より

質の高い研究を、複数の研究者・専門家が作成者となってまとめた総説ということなので、何やらすごくエビデンスレベルが高そうですね。

ただ、ランダム化比較試験が分からないので、さらに調べていきます。

【ランダム化比較試験(RCT)】

▶︎ある試験的操作(介入・治療など)を行うこと以外は公平になるように,対象の集団(特定の疾患患者など)を無作為に複数の群(介入群と対照群や,通常+新治療を行う群と通常の治療のみの群など)に分け,その試験的操作の影響・効果を測定し,明らかにするための比較研究。

引用:日本理学療法士学会より

↑何かの治療をする際に、ランダムにコントロール群と介入群で分ける研究というとのことです。

ここまできてやっとなんとなく意味が分かりましたね。笑

ちなみに研究には二次研究と一次研究があり、

・ガイドライン

・システマティックレビュー

・メタアナリシス

これらが二次研究になります。

二次研究とは、すでに発表されている論文データを再利用・再構築して、新たな次元で再評価・整理を行う研究です。

そのため、1つの論文のみで説明するよりもエビデンスレベルが上位になります。

では最後に、メタアナリシスについて記載します。

各単語の意味は、

メタ:「超越した」「高次の」

アナリシス:「分析」

となります。

【メタアナリシス】

▶︎ある程度似ている研究の複数の結果を統合し、ある要因が特定の疾患と関係するかを解析する統計手法。

引用:国立がん研究センターがん情報サービス

↑とのことです。一つの研究のみよりも、複数の研究結果を統合する方がよりエビデンスレベルが高まるということですね。

特に、上述したRCTのメタアナリシスは、エビデンスレベルが高くシステマティックレビューと同列に位置しています。

ここまでが二次研究の内容になります。

では次に、それより下位にある一次研究について書いていきます。

・一次研究

▶︎一次研究とは、簡単にいうと原著ですね。実際に執筆者が行った研究内容を記載しています。

その中でも1番エビデンスレベルが高いのは、先ほど記述したランダム化比較試験(RCT)です。

そしてその次のレベルには、

・非ランダム化比較試験

・コホート研究(前向き)

・対象比較研究(後ろ向き)

・症例報告や症例シリーズ

・動物・細胞実験

では、非ランダム化比較試験からみていきます。

【非ランダム化比較試験】

▶︎ランダム化試験とは逆に、ランダム化の手法を用いない研究デザイン。そのため、対象者のグループ分けを研究者が行うことになるので『作為性』が生じる可能性あり。そのため、ランダム化比較試験よりもエビデンスレベルは低くなる。

↑確かに、ランダムでグループ分けする方がエビデンスは高そうですね。では次にコホート研究をみていきます。

【コホート研究】

 ある特定の疾患の起こる可能性がある要因・特性を考え,対象集団(コホート)を決め,その要因・特性を持った群と持たない群に分け,疾患の罹患や改善・悪化の有無などを一定期間観察し,その要因・特性と疾患との関連性を明らかにする研究方法。

引用:日本理学療法士学会

↑これも少し難しいですね。

研究の手順でいうと、

①【仮説】ある特定の疾患の起こる可能性がある要因・特性を考える。

②【分ける】その要因・特性を持った群と持たない群に分ける(糖尿病患者を、身体活動量によって2つに分けるなど)

③【観察】疾患の罹患や改善・悪化の有無などを一定期間観察(何ヶ月〜何年とか)

④【考察】何でそんな結果になったのか考える

こんな感じでしょうか?

原則として,コホート研究は介入をせず,観察のみで行われる研究になります。

次は、対象比較研究についてです。

【対象比較研究】

▶︎ある疾患をもつ患者群とそれと比較する対照群に分けて,疾患の特徴や疾患の起こる可能性がある要因にさらされているかどうか,また背景因子の違いなどを比較し,関連を確認するための研究方法。現在の要因や過去にさかのぼった要因を用いる。

引用:日本理学療法士学会

↑これについても、少し難しいですが、コホート研究との大きな違いは、現在の要因や過去にさかのぼった要因を用いるという点になります。(横断研究、後ろ向き研究)

コホート研究よりも、情報バイアスや選択バイアスの影響を受けやすいため、エビデンスレベルが低くなります。

※バイアス:研究における偏り・誤差。

コホート研究も、対象比較研究も直接的な介入はしないため『観察研究』に位置付けられます。

・その他研究デザイン

【症例シリーズ】

 ある治療法を、何名かの患者さんに用いて治療経過や結果を観察し、そのデータをまとめて報告したもので、記述研究のひとつ。

記述研究:「ある患者さんにある薬を投与したら、症状が改善した」というように、患者さんの経過を記述して報告する研究のこと。

引用元:

エビデンスのレベルと推奨度の決定基準(皮膚悪性腫瘍グループ)http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/skin_cancer/evidence_level.html

↑症例シリーズの特徴は、

①対照群との比較検討を行わない。

②記述研究である。

この2点かと思います。比較検討を行わないため、症例数が多くてもエビデンスレベルは低めになります。

▶︎症例シリーズが複数の被験者がいるのに対し、『症例報告』はシングルケースになるため、さらにエビデンスレベルは低くなります。

その他、

・専門家の意見

・動物実験

・試験管の研究

これらが続きます。この3つについては別途解説する必要もないかと思いますので、省略します。

ただ、専門家の意見よりも症例報告の方がエビデンスレベルが高いというのは、臨床場面での実際の現象を重視している感じがして良いですね。

・まとめ

▶︎以上、簡単にエビデンスレベルについてまとめてみました!

▶︎とにかく大切なのは、今読んでいる文献や論文のエビデンスレベルがどの位置にあるのかということを考えて読むということかと思います!

※完全な素人がまとめた文章なので、詳しく学びたいという方は下記を参照してください!

 

 

これで終わります。最後までお読み頂きありがとうございました😊

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