【医療職向け】足部評価Foot Posture Index

検査・測定

f:id:tajax:20190928231010j:image

こんにちは、足と靴を研究中の理学療法士tajaxです。

今回は、医療職向けに足部評価の1つであるFoot Posture Index(FPI-6)について、内容を簡単に解説します。

▶︎足部は構造も複雑なので、まとめて知識を得る方が得策かもしれません。

その場合にあなたにオススメな本はこちら

▶︎足部・足関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く/片寄正樹/小林匠/三木貴弘【1000円以上送料無料】

●この記事の信頼性

▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:6年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識・経験があります。

▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。

このブログをみて得られるメリット

▶︎足部評価1つであるFPIについて、評価が出来るようになる。

▶︎FPIの表は基本的に英語表記のものしかないので、日本語での説明は有益な情報である。

・この記事の対象

▶︎理学療法士、柔道整復士、鍼灸師、作業療法士などの、医療従事者向けにお伝えします。

▶︎専門用語が多いため注意して下さい。

目次

・Foot Posture Indexって何?

・他の足部評価との違い

・具体的な評価方法

   評価姿勢

   ①距骨頭アライメント

   ②外果上下のカーブ

   ③踵骨の内外反の程度

   ④距舟関節周囲の突出

   ⑤内側カーブの形状

   ⑥前足部の内外転

・Foot Posture Indexって何

▶︎FPIとは、特別な器具は必要とせず、視診と触  診で安静立位時の回内・回外が分類出来る評価方法。

▶︎6項目を5段階(-2.-1.0.1.2)で評価し、その合計点数で回内・回外を評価します。

▶︎最低点-12は過回外、最高点+12は過回内となります。

評価用紙のPDFは下記をご覧ください。

Just a moment...

・他の足部評価との違い

▶︎他の静的検査であるNDTやLHAなどの評価と比較すると、多面的に静的立位アライメントを評価出来る点が違いです。

▶︎また、器具を全く使用しない方法なので簡便に行います。

▶︎modelateからgoodと高い検者間・検者内で高い信頼性と妥当性を示している。

・具体的な評価方法

▶︎評価姿勢

両手を下垂させて、まっすぐ前を向いて静    止する。軽く何度か足踏みをしてから実施。

そのまま約2分静止します。(その間に下記の評価を行います。)

①距骨頭アライメント

・距骨頭の位置

f:id:tajax:20190927232430p:image

f:id:tajax:20190927232436p:image

・評価方法

▶︎まず、距骨頭を掴みます。

f:id:tajax:20190927232656p:image

▶︎距骨頭が

内側のみに触れられれば+2

外側もわずかに触れられれば+1

内外側均等に触れる  0

内側もわずかに触れられれば-1

外側のみに触れられれば-2

となります。

f:id:tajax:20190927232741p:image

⬆︎+2はこんな感じ

②外果上下のカーブ

f:id:tajax:20190927234403p:image

▶︎下のカーブが湾曲が大きい-2

上のカーブもあるが、下の方が湾曲が強い-1

上下のカーブが同じくらい 0

下のカーブもあるが、上の方が湾曲が強い1

上のカーブが湾曲が大きい2

f:id:tajax:20190927234414p:image

f:id:tajax:20190927234431p:image

③踵骨内外反の程度

▶︎踵骨の傾きを測定

f:id:tajax:20190928000127p:image

f:id:tajax:20190928000153p:image

▶︎推定5°内反   -2

5°と0°の間くらい-1

内外反中間位  0

5°と0°の間くらい+1

推定5°外反   +2

④距舟関節周囲の突出

f:id:tajax:20190928221941p:image

f:id:tajax:20190928222003p:image

▶︎

舟状骨周囲がわずかに凹む-2

舟状骨周囲の凸面がわずかに凹む-1

舟状骨周囲がフラット  0

舟状骨周囲の凹面がわずかに膨らむ1

舟状骨周囲がわずかいるに膨らむ2

⑤内側カーブの形状

f:id:tajax:20190928224316p:image

▶︎ハイアーチ2

アーチの後方が鋭角に曲がっている1

適度な高さ0

アーチの中央部分が平坦1

アーチが接地2

⑥前足部の内外転

f:id:tajax:20190928230404p:image

f:id:tajax:20190928230348p:image

▶︎外側のつま先が見えない-2

内側のつま先がはっきり見える−1

内側のつま先は外側よりもはっきり見えるO

内側と外側のつま先は等しく見える1

外側のつま先は内側よりはっきり見える2

以上、FPIの評価についてまとめました。

足部評価の際の参考になれば幸いです。

※足部評価は単一の検査のみでなく、複数の評価をあわせて行うのが有効です。

下記の記事もお時間があればご参照ください↓

【足部評価まとめ】

【理学療法】足部評価まとめ(FPI、NDT、AHI、MLA、LHA)
↑こんな方に向けて記載していきます。 ○管理人プロフィール ▶足と靴専門の理学療法士(8年目)。新人教育担当。理学療法士になる前に、足と靴の専門学校にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は比較的豊富です...

【leg heel angle(LHA)の正常値、測り方】

▶︎http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/09/04/215103

【内側縦アーチ高率(MLA)って何?】

▶︎http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/09/06/175851

【Navicular Drop test(NDT)の測り方は?】

【足部評価】Navicular Drop test(NDT)方法や基準値は?【医療職向け、日本語】 - 足と靴のお悩みブログ
▶︎今回は医療職向けに、足部評価の1つであるNavicular Drop test(NDT)について記載していきます!! ▶︎足部は骨が多く、複雑な構造をしているため様々な検査を合わせて評価すると妥当性が高まります。 ★靴に入れるだけでみるみる姿勢が良くなる!! 足と靴専門の理学療法士考案のインソール 『T-sole』...

個人的にオススメな足部の本はこちら↓

足部・足関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く/片寄正樹/小林匠/三木貴弘【1000円以上送料無料】

▶︎足部の評価も大切ですが、『正しい靴選びが出来ているか?』ということも大変重要です。

特に子供の頃は足の骨も完全に骨化していないので、特に靴選びが大切です。

子供靴についての知識も身につく子供靴のサイトを作成しましたので、お子さんがおられる方は是非ご覧下さい!😁

●靴のレビューサイト【靴ログ】

https://tajaxi.jimdofree.com

f:id:tajax:20200904220528p:image

これで終わります。最後までご覧頂きありがとうございました😊!

【管理人プロフィール】

・理学療法士。二児の父。

・足と靴・インソールが専門領域。

・全ての子供の足が健康になることを目指しています♫

▶︎詳細はこちら↓

管理人情報〜どんな人がレビューしてるの??〜 - 足と靴のお悩みブログ
当サイトをご覧頂き、本当にありがとうございます!😁 管理人のtajax(タジャックス)と申します。 この記事では、管理人のプロフィール紹介に加えて、 ・子供靴をどうやって評価してるのか? ・靴のレビューサイトを作るきっかけ ・今後の目標 などをお伝えしたいと思います! 私的な内容ではありますが、興味のある方は是非最後ま...

参考文献

http://www.tokai-sports.jp/dissertation/pdf/2014/12.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2011/0/2011_Ab0442/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2016/0/2016_0537/_pdf/-char/ja

コメント

タイトルとURLをコピーしました