こんにちは、足と靴を研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、医療職向けに足部評価の1つであるFoot Posture Index(FPI-6)について、内容を簡単に解説します。
▶︎足部は構造も複雑なので、まとめて知識を得る方が得策かもしれません。
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●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:6年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識・経験があります。
▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。
●このブログをみて得られるメリット
▶︎足部評価1つであるFPIについて、評価が出来るようになる。
▶︎FPIの表は基本的に英語表記のものしかないので、日本語での説明は有益な情報である。
・この記事の対象
▶︎理学療法士、柔道整復士、鍼灸師、作業療法士などの、医療従事者向けにお伝えします。
▶︎専門用語が多いため注意して下さい。
目次
・Foot Posture Indexって何?
・他の足部評価との違い
・具体的な評価方法
評価姿勢
①距骨頭アライメント
②外果上下のカーブ
③踵骨の内外反の程度
④距舟関節周囲の突出
⑤内側カーブの形状
⑥前足部の内外転
・Foot Posture Indexって何
▶︎FPIとは、特別な器具は必要とせず、視診と触 診で安静立位時の回内・回外が分類出来る評価方法。
▶︎6項目を5段階(-2.-1.0.1.2)で評価し、その合計点数で回内・回外を評価します。
▶︎最低点-12は過回外、最高点+12は過回内となります。
評価用紙のPDFは下記をご覧ください。
・他の足部評価との違い
▶︎他の静的検査であるNDTやLHAなどの評価と比較すると、多面的に静的立位アライメントを評価出来る点が違いです。
▶︎また、器具を全く使用しない方法なので簡便に行います。
▶︎modelateからgoodと高い検者間・検者内で高い信頼性と妥当性を示している。
・具体的な評価方法
▶︎評価姿勢
両手を下垂させて、まっすぐ前を向いて静 止する。軽く何度か足踏みをしてから実施。
そのまま約2分静止します。(その間に下記の評価を行います。)
①距骨頭アライメント
・距骨頭の位置
・評価方法
▶︎まず、距骨頭を掴みます。
▶︎距骨頭が
内側のみに触れられれば+2
外側もわずかに触れられれば+1
内外側均等に触れる 0
内側もわずかに触れられれば-1
外側のみに触れられれば-2
となります。
⬆︎+2はこんな感じ
②外果上下のカーブ
▶︎下のカーブが湾曲が大きい-2
上のカーブもあるが、下の方が湾曲が強い-1
上下のカーブが同じくらい 0
下のカーブもあるが、上の方が湾曲が強い1
上のカーブが湾曲が大きい2
③踵骨内外反の程度
▶︎踵骨の傾きを測定
▶︎推定5°内反 -2
5°と0°の間くらい-1
内外反中間位 0
5°と0°の間くらい+1
推定5°外反 +2
④距舟関節周囲の突出
▶︎
舟状骨周囲がわずかに凹む-2
舟状骨周囲の凸面がわずかに凹む-1
舟状骨周囲がフラット 0
舟状骨周囲の凹面がわずかに膨らむ1
舟状骨周囲がわずかいるに膨らむ2
⑤内側カーブの形状
▶︎ハイアーチ2
アーチの後方が鋭角に曲がっている1
適度な高さ0
アーチの中央部分が平坦1
アーチが接地2
⑥前足部の内外転
▶︎外側のつま先が見えない-2
内側のつま先がはっきり見える−1
内側のつま先は外側よりもはっきり見えるO
内側と外側のつま先は等しく見える1
外側のつま先は内側よりはっきり見える2
以上、FPIの評価についてまとめました。
足部評価の際の参考になれば幸いです。
※足部評価は単一の検査のみでなく、複数の評価をあわせて行うのが有効です。
下記の記事もお時間があればご参照ください↓
【足部評価まとめ】
【leg heel angle(LHA)の正常値、測り方】
▶︎http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/09/04/215103
【内側縦アーチ高率(MLA)って何?】
▶︎http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/09/06/175851
【Navicular Drop test(NDT)の測り方は?】
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▶︎足部の評価も大切ですが、『正しい靴選びが出来ているか?』ということも大変重要です。
特に子供の頃は足の骨も完全に骨化していないので、特に靴選びが大切です。
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●靴のレビューサイト【靴ログ】
これで終わります。最後までご覧頂きありがとうございました😊!
【管理人プロフィール】
・理学療法士。二児の父。
・足と靴・インソールが専門領域。
・全ての子供の足が健康になることを目指しています♫
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参考文献
http://www.tokai-sports.jp/dissertation/pdf/2014/12.pdf
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