こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、子ども靴 『Reebok VERSA PUMP FURY』 のレビューをしていきます!
全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、
をご覧ください。
●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識を元に、『この靴は歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点で靴のレビューをしていきます。
▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。
●目次
●Reebok VERSA PUMP FURYの簡単な特徴
●かんたんなレビュー結果
●各項目の詳細
・実際に歩きやすいの?
・立っているときにバランスがとりやすいか?
・足の変形を助長しないか?
▶︎前足部の変形
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎後足部の変形
(扁平足、外反扁平足)
●まとめ
●Reebok VERSA PUMP FURYのかんたんな特徴
▶︎Reebokは、イギリス発のスポーツブランドです!
▶︎日本では、2009年に発売されたリーボック・イージートーンが美脚・ヒップアップなどの美容効果をテーマに販売し話題となりました。
現在はアディダス・グループの傘下としてブランド展開をしています。
▶︎今回は、そんなReebokの子供靴をご紹介します!
|
⇒参考価格:5500円
⇒サイズ:12〜16㎝(1㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
⇒ではでは、実際にこの靴が『歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点でレビューしていきます!!
●かんたんなレビュー結果
▶︎さっそく結果を簡単にお伝えします!
●歩きやすさ :7/10
●前後の安定性 :5/10
●左右のふらつき :6.5/10
●足首の変形 :7/10
●足指の変形 :6/10
⇒ランク B
〜要点まとめ〜
【歩きやすさ】
▶︎つま先・カカトのカーブもある程度あるので、足を前に進めやすい。(7/10)
【前後の安定性】
▶︎付け根〜カカト部分が不安定なので、後ろにふらつく可能性あり(5/10)
【左右へのふらつき】
▶︎靴底は柔らかいが、革部分の強度はそこそこあり。多少のふらつきはあるかも(6.5/10)
【足首の変形】
▶︎靴底の強度は弱いが、靴底の幅はしっかりある。サイズが合っていれば、そこまで変形しなさそう。(7/10)
【指の変形】
▶︎つま先のデザイン的には、小指にもうちょっとスペースがほしい。
▶︎履き口も調節しにくいが、足の甲がしっかりサポートされているので、サイズ次第では指も変形しなさそう。(6/10)
↑以上のような結果になりました!!
▶︎サイズが大きかったり、小さかったりすると足の変形を助長する可能性は比較的高いかなと思います!
▶︎サイズ選びのポイントについてはこちら↓
tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192733
※各項目の採点基準については下記参照下さい↓
●歩きやすい靴の基準はこちら↓
●前後の安定性についての基準はこちら↓
●左右にふらつきにくい靴の基準はこちら↓
●足首の変形になりにくい靴の基準はこちら→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192615
●足指の変形になりにくい靴の基準はこちら↓
さらにレビュー詳細を見たい方は、下記参照ください!!
・歩きやすさ
▶︎歩きやすさをみるときは、以下のポイントを確認しながらチェックします。
・つま先がしっかり反り上がっているか
・カカトのカーブがしっかりあるか
・重心の軌跡を阻害しないか
↑などをチェックしていきます。
今回のシューズは、
↑つま先はある程度上がっていますが、子供靴ではもうちょっとカーブがあっても良い印象でした!(子供は前につまづきやすいため)
↑カカト部分のカーブはちょうど良いくらいかなと思います。
▶︎重心の軌跡については、
カカトの外側→付け根の内側→親指方向
に抜けるようにデザインされているのが理想的です。
↑正常な重心の軌跡
↑今回の靴は、カカトの外側や親指へのカーブはあまり意識されていなさそうでした。
▶︎これらの結果から、少しだけ減点で7/10点にさせていただきました。
・立っているときのバランス
(前後の安定性、横へのふらつき)
立つ時のバランスについて確認するときは、
・靴底の硬さは適切か
・アッパー(革)部分は適切な強度があるか
・付け根からカカトにかけて靴底が真っ直ぐか
・靴底の幅は十分か
という点に注意します。
靴の強度については、下図のように手で靴を捻ってみて硬さを確認します。
↑このように、簡単に手で捻れてしまう靴は、強度が足りません。
強度が不足し、柔らか過ぎると↓のように左右にふらつきやすくなるので、あまり良くありません。
今回のシューズは、
↑少しの力である程度捻れたので、強度的にはそんなに強くなさそうでした。
また、革部分についても、中に芯材も入ってなさそうだったので、少し弱めでした。
▶︎次は、付け根部分からカカトにかけて靴底が真っ直ぐなのか、確認していきます。
人は本来、立っているときに
・親指の付け根(25%)
・小指の付け根(25%)
・カカト部分(50%)
↑この3点で体重を支えることになりますので、これらが接地する部分は平坦である必要があります。
↑今回靴は、付け根からかかとにかけては真っ直ぐでした。
そのため、基本的にはあまり前後動揺は強くありませんが、靴底が柔らかい影響で後ろにふらつく可能性はあります。(5/10)
▶︎側方へのふらつきについては、靴の強度が弱めなので、ある程度は生じると思います。
しかし、デザイン上内側と外側の革が一体化しており、その関係で意外と靴はブレにくかったです。
↑やや評価がしづらいデザインではありましたが、6.5/10に設定しています。
・足の変形を助長しないか。
これについては、親御さんが1番気になる点だと思います。
一般的によくみられる足の変形は、
外反母趾
内反小趾
開帳足
扁平足
外反扁平足
この5つが挙げられます。
細かい説明については、それぞれ別記事をご覧ください!
●扁平足・外反扁平足についてはこちら↓
●外反母趾・内反小趾についてはこちら↓
この5つを大きく分けると
①前足部の変形(付け根からつま先まで)
・外反母趾
・内反小趾
・開帳足
②後足部の変形(足関節)
・扁平足
・外反扁平足
に分けられます。
まず①前足部の変形については、中敷きを見て確認します。
↑付け根部分がしっかり幅があって、なおかつ先端に指が全て収まれば、外反母趾・内反小趾・開帳足にはなりにくくなります。
↑今回の靴は、つま先部分もそこそこスペースがありました。
欲を言えば、もう少し小指側にスペースがあったほうが指を圧迫しなさそうだと思います。
しかし、今回のシューズは履き口の留め具が不十分な印象でした。
※側方に少しついているのみ
留め具が不十分な靴は、とても簡単に脱ぎ履き出来るのですが、その反面足首を固定しにくいといった欠点があります。
↑しかし、今回の靴は足の甲部分が高く設定されているので、その影響で足が靴の中で前に滑りにくくなっています。
▶︎これらの特徴から、指の変形のなりにくさは6/10にしました!
②の後足部の変形については、
・靴の強度
・アッパー(革部分)に芯材があるか
・靴底のウエストラインが細すぎないか
↑これらの点をチェックします。
・靴の強度については、立っているときのバランスのところでもお伝えしましたが、靴底が柔らか過ぎると、足の変形も助長してしまいます。
どういうことか、簡単にお伝えすると
扁平足・外反扁平足はざっくり言うと、足が内側に傾く変形のことを言います。
↑これは、足の関節が内側に変形していることを意味するのですが、靴底が柔らか過ぎると体重を支えるカカトと付け根(母指球)が沈み込んでしまうので、結果的にに足が傾きやすくなってしまいます。
そのため靴底が柔らかい=足が変形しやすいと言っても過言ではないでしょう。
▶︎前述したように、今回の靴は靴底も柔らかいので、足首の変形するリスクはある程度あります。
・最後に、靴底のウエストラインの幅について確認します。
本来、このウエストについては、土踏まず部分は足が地面につかないからという理由で、ほそめに設定している靴がそもそも多いのですが、すべての人に適切なデザインではありません。
例えば、扁平足・外反扁平足の方は土踏まずが立位・歩行時に床についてしまうので、ウエストの細いデザインにしてしまえば、靴底での支えがなくなるので変形を助長してしまいます。
そのためウエストラインは細すぎないことが重要になります。
この靴では、
↑ウエストラインについても、しっかり幅があるので問題ありません。
▶︎ウエストラインの形状は問題ありませんが、靴の強度がイマイチなので7/10としました。
・まとめ
▶︎各項目でそれぞれ減点はしましたが、バランスの良い作りになっている靴でした!
▶︎デザインもかなりカッコいいので、気になる方は是非チェックしてみてください!
|
⇒参考価格:5500円
⇒サイズ:12〜16㎝(1㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
●靴のレビューサイト【靴ログ】はこちら↓
以上で終わります。最後までお読みいただきありがとうございました😊
コメント