こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、子ども靴 『ニューバランスIO508』 のレビューをしていきます!
全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、
をご覧ください。
●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識を元に、『この靴は歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点で靴のレビューをしていきます。
▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。
●目次
●ニューバランスIO508の簡単な特徴
●かんたんなレビュー結果
●各項目の詳細
・実際に歩きやすいの?
・立っているときにバランスがとりやすいか?
・足の変形を助長しないか?
▶︎前足部の変形
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎後足部の変形
(扁平足、外反扁平足)
●まとめ
●ニューバランスIO508のかんたんな特徴
▶︎lO508は、『はだしでも履ける靴』 という宣伝文句で売り出されていたもので、いわゆるサマーシューズです。
そのため、通気性もかなりよく、足が蒸れやすいお子さんに対しては、かなり快適に過ごせる靴だと思います。
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⇒参考価格:3600円
⇒サイズ:11〜14㎝(0.5㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
⇒ではでは、実際にこの靴が『歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点でレビューしていきます!!
●かんたんなレビュー結果
▶︎さっそく結果を簡単にお伝えします!
●歩きやすさ :6.5/10
●前後の安定性 :6/10
●左右のふらつき :6/10
●足首の変形 :6/10
●足指の変形 :8/10
⇒ランク C
【要点まとめ】
①歩きやすさ (6.5/10)
▶︎つま先やカカトのカーブも良好で、前には進みやすい。ただ、靴が柔らかいので左右にふらつく可能性あり。
②立っているときのバランス 前後(6/10)
側方(6/10)
▶︎付け根〜カカトにかけて靴底が真っ直ぐではないので、ややふらつきやすい。
③指の変形のなりにくさ (8/10)
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎つま先のスペースもしっかりあるため、指の変形にはなりにくい
④足首の変形のなりにくさ (6/10)
(扁平足、外反扁平足)
▶︎靴底のウエストはしっかり幅がありますが、靴自体が柔らかいので土踏まずが内側に倒れ込む可能性あり。
↑以上のような結果になりました!!
※各項目の採点基準については下記参照下さい↓
●歩きやすい靴の基準はこちら↓
●前後の安定性についての基準はこちら↓
●左右にふらつきにくい靴の基準はこちら↓
●足首の変形になりにくい靴の基準はこちら→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192615
●足指の変形になりにくい靴の基準はこちら↓
さらにレビュー詳細を見たい方は、下記参照ください!!
・歩きやすさ
▶︎歩きやすさをみるときは、以下のポイントを確認しながらチェックします。
・つま先がしっかり反り上がっているか
・前足部は転がるのか
・靴の強度はしっかりあるか
今回のlO508は、
↑つま先も適度に反り上がっており、前足部の転がりも良好でしたので、前に進む力はある程度あるかと思います。
しかし、サマーシューズ用であるためか、靴底の強度は少し弱めなので、靴が捻れやすいという欠点があります。
そのため、前には進みやすいのですが、左右方向にふらつきやすくなります。
↑このように本来は歩く際に親指方向に体重が抜けるのが最適なのですが、
↑この靴では親指や小指に体重が抜けている可能性があります。(実際に私の子供は他のニューバランスの靴を履いている時よりも、左右にフラフラしていました。)
そのため、このlO508は
『前に進みやすいけど、左右に多少ふらつきやすい靴』であると思って頂いていいと思います。(6.5/10)
・立っている時のバランスはどうか?
▶︎次は、立っている時のバランスについてです。
立つ時のバランスについて確認するときは、
・靴底の硬さは適切か
・アッパー(革)部分は適切な強度があるか
・付け根からカカトにかけて靴底が真っ直ぐか
という点に注意します。
▶︎靴底の硬さについては、先ほどもお伝えしたように、少し弱めかと思います。
▶︎また、革部分の強度については、実際に触って確認するのが1番だと思います。
↑靴の作る際には、靴の形を保つために上図に挙げた3つの部分に芯材を内部に入れます。
↑この靴の場合は、カカト部分のみにしか芯材がありませんでした。
しかも、通気性を最優先させているということもあり、革自体の強度も極端に弱いです。
このように、靴底・アッパー(革)の強度が弱いため、立っている時も左右方向には、少し揺れやすい危険があります。(6/10)
▶︎また、横から見てみると
↑付け根からカカトにかけても少し丸みがあるのがお分かりでしょうか。
人は本来、立っているときに
・親指の付け根(25%)
・小指の付け根(25%)
・カカト部分(50%)
↑この3点で体重を支えることになりますので、これらが接地する部分は平坦である可能性があります。
今回の靴は上記の部分に丸みがあるので、前後にもふらつきやすいと言って良いと思います。(6/10)
これらの結果から、立っているときのバランスとしては、
『他のニューバランスよりも、前後・左右にふらつきやすい靴』だと思います。
・足の変形を助長しないか。
これについては、親御さんが1番気になる点だと思います。
一般的によくみられる足の変形は、
外反母趾
内反小趾
開帳足
扁平足
外反扁平足
この5つが挙げられます。
細かい説明については、それぞれ別記事をご覧頂ければと思いますが、
大きく分けると
①前足部の変形(付け根からつま先まで)
・外反母趾
・内反小趾
・開帳足
②後足部の変形(足関節)
・扁平足
・外反扁平足
に分けられます。
まず①前足部の変形については、中敷きを見て確認します。
↑付け根部分がしっかり幅があって、なおかつ先端に指が全て収まれば、外反母趾・内反小趾・開帳足にはなりにくくなります。
↑今回の靴は、幅については全然問題ないですね。
また、つま先の形状についてもそこそこ収まりの良いデザインになっていますので、特に大きな問題はないかなと思います。
履き口もマジックテープ式なので、足が靴の中で動いて指が靴に当たってしまう心配も少なそうでした。(8/10)
②の後足部の変形については、
・靴の強度
・アッパー(革部分)に芯材があるか
・靴底のウエストラインが細すぎないか
↑これらの点をチェックします。
・靴の強度については、立っているときのバランスのところでもお伝えしましたが、靴底が柔らか過ぎると、足の変形も助長してしまいます。
どういうことか、簡単にお伝えすると
扁平足・外反扁平足はざっくり言うと、足が内側に傾く変形のことを言います。
↑これは、足の関節が内側に変形していることを意味するのですが、靴底が柔らか過ぎると体重を支えるカカトと付け根(母指球)が沈み込んでしまうので、結果的にに足が傾きやすくなってしまいます。
そのため靴底が柔らかい=足が変形しやすいと言っても過言ではないでしょう。
・また、アッパー(革部分)に芯材があるということも、大きなポイントになります。
▶︎前述したように、今回の靴はサマーシューズということもあり、革の強度についてはかなり弱いです。
・最後に、靴底のウエストラインの幅について確認します。
本来、このウエストについては、土踏まず部分は足が地面につかないからという理由で、ほそめに設定している靴がそもそも多いのですが、すべての人に適切なデザインではありません。
例えば、扁平足・外反扁平足の方は土踏まずが立位・歩行時に床についてしまうので、ウエストの細いデザインにしてしまえば、靴底での支えがなくなるので変形を助長してしまいます。
そのためウエストラインは細すぎないことが重要になります、
この靴では、
↑ウエストラインの幅は特に問題ありませんでした!
・足の変形のしやすさ(後足部)についてまとめると、
▶︎ウエストラインについては、そこまでカーブが急ではないので、問題ないかと思います。
しかし、靴底・革部分の強度不足により、この靴は扁平足・外反扁平足を助長する可能性があると言えます。(6/10)
・まとめ
▶︎サマシューズということを考慮すると、かなりしっかり作られたシューズではないかと思います!
▶︎気になる方は是非チェックしてみて下さい!
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⇒参考価格:3600円
⇒サイズ:11〜14㎝(0.5㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
●靴のレビューサイト【靴ログ】はこちら↓
以上で終わります。最後までお読みいただきありがとうございました😊
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