こんにちは!今回は、『翼状肩甲』について記載していきます!!
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○管理人プロフィール
▶足と靴専門の理学療法士。理学療法士になる前に、足と靴の専門学校にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は比較的豊富です。
▶実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝え出来ます。(ニーズがあるのかは不明)
目次
・翼状肩甲とは?
・翼状肩甲のデメリット
・僧帽筋の解剖
・前鋸筋の解剖
・翼状肩甲のテスト
・僧帽筋のトレーニング方法
・前鋸筋のトレーニング方法
・まとめ
・翼状肩甲とは?
【引用】日本整形外科学会
▶腕を挙上する時に肩甲骨の内側縁が浮き上がって、天使の羽根や折り畳んだ鳥の羽根のように見える状態のことをいいます。
▶翼状肩甲は肩甲骨を固定する役割を持つ『前鋸筋』『僧帽筋』が働いていないと生じます。
【前鋸筋 長胸神経】
【僧帽筋 副神経】
▶前鋸筋は長胸神経、僧帽筋は副神経により支配されており、それらの神経が何らかの原因で損傷すると、翼状肩甲になります。
▶また、病的なものでなくても、上記の筋力が低下していることで、翼状肩甲気味になっている方はたくさんいます。
↓次は、翼状肩甲になっていることでのデメリットについてお伝えします。
・翼状肩甲のデメリット
▶翼状肩甲になると以下のデメリットがあります。
・上肢の挙上制限(腕が挙げにくくなる)
→腕の挙上は肩甲骨の動きが大きく関わるので、翼状肩甲になると腕が挙げにくくなります。
・肩関節に過度な負荷がかかる
→上肢を固定させる肩甲骨が緩くなるので、翼状肩甲の状態で過度なウェイトトレーニングなどをすると、肩の外傷を生じるリスクが高まります。
↑このような状態になると、ひどい場合は日常生活に支障が出てきますね!
上述したデメリットは、いわゆる『病的な翼状肩甲』の状態になると顕著に出現しますが、軽いレベルの『隠れ翼状肩甲』の方はたくさんいます。
『隠れ翼状肩甲』になると、
・体幹と上肢が上手く連動しなくなり、スポーツ パフォーマンスが低下する。
・スポーツ中に肩や腕の怪我をしやすい(土台である肩甲骨が固定されていないため)
・肩を上げていると、すぐに疲れてしまう。
・肩や首まわりが疲れやすい
などの症状が出やすくなります!
▶このようなデメリットがあるので、いわゆる『健常人』でも要注意です!
・僧帽筋の解剖
▶︎僧帽筋は、首から背中の半分以上を覆っているので、とても触りやすい筋肉です。
専門的な位置関係はこちら↓
起始
・上部繊維▶︎上頂線、外後頭隆起
▶︎頂靭帯を介する全ての頸椎棘突起
・中部繊維▶︎第1〜4胸椎棘突起
・下部繊維▶︎第5ー12胸椎棘突起
停止
・鎖骨外側1/3(上部繊維)
・肩峰(中部繊維)
・肩甲棘(下部繊維)
・前鋸筋の解剖
▶前鋸筋とは、肩甲骨と肋骨の間にある筋肉です。
▶のこぎりのようにギザギザしているのが特徴ですね!!
★位置関係的にも、肩甲骨よりも少し下の部分に筋腹が盛り上がっているのがポイントです!
【起始停止】
起始 第1-8肋骨(外側面)、第1-2肋骨間に張る腱弓
停止 肩甲骨(上角、内側縁、下角)
・翼状肩甲のテスト
▶次は、実際に翼状肩甲になっているのか確認するテストを紹介します!
↓まずは、下の文献を参照下さい!
【文献①】
▶長胸神経麻痺(前鋸筋)では、前方挙上時に肩甲骨の下角が浮き上がる。
▶副神経麻痺(僧帽筋)では、側方挙上時に肩甲骨の内側縁が浮き上がる。
↑このように、それぞれの筋肉によって肩甲骨の状態が変わります!!
▶写真のようにキレイに肩甲骨が浮き出る方は少ないと思いますが、鏡などで確認しながら、実際にチェックしてみて下さい!
【チェック方法】
●腕を前に上げる
↑このときに、肩甲骨の下の部分(下角)が浮いて来ないかチェックします!
下角が浮いてきたら、『前鋸筋』が弱くなっている可能が高いです!
●腕を横に上げる
↑このときは、肩甲骨の内側が浮いて来ないかチェックします!
内側縁が浮いてきたら、『僧帽筋中部・下部』が弱くなっている可能が高いです!
▶このように、動かし方によって筋肉の活動が変わります。
※肩の挙上時の肩甲骨まわりの筋肉の筋電図についての記事はこちらを参照下さい↓
・僧帽筋のトレーニング方法
では、具体的なトレーニング方法をお伝えします!
僧帽筋は、特に下部繊維が弱くなっている方が多いので下部繊維のトレーニング方法を記載します!
☆まずは僧帽筋下部繊維の位置をチェック!
↑肩甲骨の下の部分を触ると表面に僧帽筋下部繊維があります。
①うつ伏せでYポーズ
僧帽筋は背中に付いている筋肉なので、うつ伏せになるとトレーニングしやすいです。
↑写真のようにうつ伏せで両手を斜め上に挙げます。
両手を天井に向かって挙上します。
【10秒×10セット程度】
②タオルトレーニング
①と同じくうつ伏せになった状態で、両手でタオルをもちます。
▶その状態で、ゆっくり肘を屈伸させます。
※肩甲骨の下の部分に力が入っているのか、意識しながら行ってみて下さい!!
・前鋸筋のトレーニング方法
▶次は、前鋸筋のトレーニング方法です!
▶前鋸筋の代表的なトレーニングはいくつかありますが、少し負荷が強めのものが多いです。
▶負荷が強いと、慣れていない人は他の筋肉を使用してしまい、むしろ前鋸筋が鍛えられないパターンに陥ることがあります(・・;)
▶そのため!今回は前鋸筋をゆっくり意識しながら行う方法をお伝えします!
★まずは前鋸筋の位置をチェック!!
↑前鋸筋は丁度わきの下にあるので、そこに反対の手をおきます。この状態から、↓下記の運動を行って下さい!!
①肩甲骨を前斜め下に下げる運動
↑前鋸筋は肩甲骨より少し下の部分に筋肉の盛り上がりがあります。
そのため、肩甲骨を前斜め下に動かすとちょうどゼイ肉が出来やすい部分の筋肉が働きます。
↑この部分の脂肪を燃焼させるイメージで、
【ゆっくり20回✕3セット】行いましょう!
②脇締め合掌ポーズ
↑上図のように、前で両方の肘~手をくっつけます。
▶両方から内側に押すイメージで、
【10秒キープ×10回 2~3セット】行います。
※出来るだけ肩は下げた状態で行います。
※内側へ押す力を強くするというよりかは、脇下に力が入っているか確認しながら行うことが大切です!!
・まとめ
▶以上!今回は翼状肩甲について、トレーニング方法も併せて記載しました!
▶僧帽筋や前鋸筋については別記事でも記載しているので、またお時間のある時にチェックして下さい↓
【僧帽筋 文献まとめ】
【前鋸筋 文献まとめ】
今回はこれで終わります。最後までお読み頂きありがとうございました!☺
【文献①】
北村ら.当科における翼状肩甲症例の検討.整 形 外 科 と 災 害 外 科
47:(4)1147-1149, 1998.
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